Shall we study ?






「国光先輩わかんな〜い」


ここ数分の間に何回目かの同じ台詞を吐く俺

先輩と言ってるが、俺と国光は同学年だ

しかも同じクラス。じゃなかったら教室で補習プリントをやっていないけどな

といっても、補習は俺だけだ。当たり前だが・・・



「他人に聞かず、少しは自分でやったらどうだ

「んなこと言ったって〜分かんないものは分かんないんだよ」

と、ブーたれる俺に国光が教科書で・・・しかも角の方でぶってきた

「授業中、一体何を聞いてるんだ」

「はっ!?何言ってんの国光。授業は寝るためにあるんだよ」

俺はぶたれた頭をさすりながら真顔できっぱりはっきり国光に言ってやった


「・・・そうか・・・・・・俺は帰るぞ」

と言って席を立つ国光さん



「えっ!?ちょっと待ってよ!助けてよ。教えてよ。国光先輩〜〜」


スタスタと教室内を歩く国光さん


「お、俺、一生懸命自分で考えてやるからお願い。戻ってきてー」




ピシャンっ!!!




・・・行っちゃった・・・・・・



俺、国光が居なくなったらどうすればいいんだよ――――!

こんな数式解かんねぇよー


俺が悪かったよーだから国光お願いだー戻ってきてくれー




ガラッ




「国光!」


「さっきから。うるさいぞ。

 “国光が居なくなったらどうすればいい”だとか“俺が悪かった。だから国光お願いだ戻ってきてくれ”とか。

 通りすがりの通行人に聞かれたらどうするつもりだ!?」

「俺、もしかししなくても喋ってた!?」

「あぁ。でかい声で、思いっきりな」




今更だけど恥っず!!!




「これから、改心するんだったらお前の補習、見てやらないこともないぞ」

「するするする!しますから、教えください!!」

俺は神を拝むような勢いで国光にすがった

「で、どこが分かんないんだ?」












「全部v」













「・・・・・・・・・・やはり、もう帰ってもいいか?」


「いや。ダメ」




それから、国光は溜息をついて俺の補習を見てくれた

やっぱ、頭のいい奴をダチにしていると大変役に立つ

よかった。俺、国光と一学期から親しくしてて






そして、数学の補習がやっとこさ終わった




「それじゃあ俺はもう行くぞ」

「あっ!待って!誰がもう終わりだなんて言ったよ」

「数学は終わったんじゃなかったのか?」

「“数学は”な」


俺はニィーと笑った

そして、新たなプリントを取り出す


「英語も付き合って!」


「・・・他に何の教科がある・・・・・・」

「ん〜と国語とぉ〜社会とー理科ー・・・・・・って全部だ」

アハッと言って笑ってみせた

「残念だが俺はもうお前に付き合ってやれないからな」

「えっ何で!?もしかして俺、国光に愛想つかれた!?」

「生徒会があるんだ」


テスト一週間前で部活がほぼ休みに近いとはいえ生徒会の仕事は休めないのか・・・


「多分3-6当たりに不二と菊丸がいるだろう。あとは不二に聞けばいい」

「そうだな。そうしよ〜国光先輩どうもでした〜」

と言って俺は席を立ち荷物を持ち、急いで6組に行った












スタタタタタタタタ・・・・







ガラガラピッシャン!!












「周先輩〜教えて〜」


「あっ!ちゃん!」


「ヤッホ☆菊ちゃん。一緒にお勉強しないかい?」


も補習なの?」



「おうよ。国光に振られたから周のところに嫁入りに来た〜」







この会話は1組にいる国光のところまで聞こえていたという…

















そして次の日の放課後…



国光の机に忍び寄る


俺は国光の前まで来ると笑ってこう言った


「くっにみっつ先輩。お勉強教えてく〜ださい」

「・・・また補習か・・・?」

「違うよ。今度は皆でお勉強することにしたんだよ。集合場所は図書室

 というわけで国光も行こーぜぃ♪」

「図書室か、丁度調べ物もあったし・・・よし。行くか」



そして、二人は図書室へ













中間テストのお勉強


学生は勉強が仕事とはよく言ったもんだ







さぁ、一緒に楽しい勉強会しませんか?













***あとがき***

楽壱さまのサイト一周年記念の

お祝いに送り付けたいと思います。

こんな駄文で本当に申し訳ないですが

受け取ってくれるのならこれ幸いです。