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ばれちゃった

初っ端からばれちゃったよ

今、俺は翼に詰め寄られている状態だ

助けてください!

世界の中心で叫べたらどんなにいいことか・・・

でも、今はそんな状況じゃないんだ

だって、今は翼のかの有名なマシンガントーク中なのだから












睡眠











「どうして、選抜に呼ばれなかったがこんなところに居るんだよ。しかも、そんな格好までしてさ」


ごもっとな意見だな

俺ほどの選手がどうして呼ばれなかったってのは納得いかないだろう

だけど、俺は大会後にコッチに来て、サッカー部に入った人間だから

お偉いさん方の目に留まるハズは無いんだよな

あー…でも、アキちゃんが推薦すれば俺は選抜に参加できたのかもしれないけど…


「何、それ。もしかして、お前の趣味だったりするの?はっ、嫌だね、男のプライドってもの無いの?」


この服のチョイスはあーちゃんだけど、女装についての趣味は当たってるな

女装は、はっきり言って好きだ

だって、女装することでこの俺の容姿を最大限に引き出すことができるしな

ズビシッ!と音が出そうな感じに翼が指を俺に突きつけてきた

人に指を突きつけるなって言われなかったのかよ


「そもそも、お前何の目的でこんなところに居るんだよ」


あ、話がUターンしてきた。

それと同時に翼のトークも終わったようだ


「女子マネージャーとして来ていますv」


クルリと一回転してついでにウィンクなんかしたりして言った





「「「キモッ!」」」




酷っ!




「はぁ!?マネージャー?しかもなんでまた女子?」

「お前、実は女だったっていう設定なのか!!?」


そんな設定ありません


「俺は列記とした男だよ」


ちょっと、ぶっきらぼうに言ってやった


「二人とも…例え、俺が女装が趣味でも、こんな真似をする人物が誰なのか大体想像つくだろ」

「・・・お前、ソレ、やっぱり趣味だったのかよ」


なんてことを黒がボソリとそんなことを言った

悪いかよ。女装すると楽しいんだよ。面白いんだよ、
皆の反応がさあ!!

人をからかうのは俺の生きがいだね!はん!

翼は俺が選抜合宿にいる・・・もとい、俺をここへ連れてきた人物に思い至ったようだ


「玲・・・ね」

「そう!そうなのです!俺はアキちゃんと変な約束をしてここい女子マネジャーとして入れさせられたのです!!」

「あの人が相手なら、俺達は何も言えないな」

「あっ!」

「なんだよ」


俺があげた悲鳴に翼が不機嫌そうに聞いた


「いや、ミーティングの時間ってもうすぐじゃないのかなーって」

「「「・・・・あ」」」

「翼!あと5分で始まっちまうぞ!!」


六助が翼を急かす

翼は舌打ちすると、黒と六助をひっ連れて、ミーティングルームへと行った

・・・確か、六助の腕時計って10分早くしてあるんじゃなかったっけか?

そんなようなことを前に聞いた気がするんだよなー本人から

ということは、ということはだよ?

あは、翼達、ミーティング室に15分前に着いちゃうのか

俺はまだまだ出番がないからな

もうちょっと、ブラブラできる

でも、なんか疲れたから自分の部屋にあてがわれた部屋に戻って寝ることにしよう





寝ていたら、身体を揺さぶられている感触に目が覚めた

薄っすらと視界が広がっていく中にアキちゃんの顔が映った


君、起きて」

「・・・起きてる」

「起きてる。じゃなくて、今、起きた。でしょ?」


そうですね

・・・なんか、心なしかアキちゃんが怒っているように見えるのは気のせいかな?

気のせいなんかじゃないよな・・・

気のせいであってほしいけど・・・


「ど、どうかしたの?アキちゃん」

「どうも、こうも・・・アナタ、約束の時間になっても現れないんだもの。合宿初日からマネージャー業すっぽかす人いる!?」


どうやら俺はマネージャーの仕事をすっぽかしてしまったらしい


「って、えええぇぇ!!?もしかして、俺寝過ごした!!?」

「もしかしなくても、寝過ごしたのよ」

「ご、ごめんなさい」


アキちゃんは、はぁ。と一つ溜息をついた


「今日はもう練習終わったから、もういいわ」


ど、どれだけ寝てたんだ?俺・・・

今、部屋の時計は4時をさしている

8時間以上は寝てたってことか


「だけど、明日からはちゃんと、マネージャー業やってもらうわよ」

「はーい」

「ふふふv明日はマネージャー業+@として君にやってもらいたいことがあるのよ」

「な・・・何ですか・・・その、やってもらいたいことって」

「秘密よv」


・・・こう言ったアキちゃんを止めるのは困難だ

というか無理だ

それに、今日、俺は寝てしまってほとんど、っていうか全然マネージャー業をやっていないのだから

その分のツケを返さないといけない

そう思い、俺は二つ返事してOKをだした

明日はなんだか忙しくなりそうだ





◆◇◆ あとがき ◆◇◆

久々にホイッスル夢を書きましたね・・・

何ヶ月ぶりだろうか

やっと5話目。

もう、ホイッスルの話を忘れかけていますよ。どうしましょう。

美依祢ちゃんから借りたホイッスルの単行本は20巻からだから選抜の合宿のやつはないんですよね〜

はぁ、困ったな。



2005.12.10





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