課題提出






「・・・・・・・・やってない」





・・・コイツは・・・・・・・・・

英二でさえ昨日一生懸命に課題をやっていたというのに

なのには何一つやっていないらしい

二年生のときのことを思い出させる・・・

そうだ、あの時も手塚に怒られながら

嫌々ながらも課題を提出させていたっけ



「何やってんのさ。あの英二でさえ昨日中に終わらせたんだよ?」

「え!?そうなの?」

「ふっふーん。これが俺の実力なんだなー」


英二は得意満面の顔で社会の課題をずずいと突き出した

幾度と無く大石に手伝ってもらってやっとできた課題を―…



「で、。課題どうするの?」

「んーどうしようかなー・・・なんかメンドクサイしーいいや」

「よくないでしょ」


僕はの頭をそこらへんにあった広辞苑で叩いた


「あったー・・・そんなもので叩かなくてもいいじゃん!」

「あのねー僕はのためにならないから言ってあげてるんだよ?」

「そうだよ!成績下がっちゃうよ?」



僕と英二でを説得しようと言ってみるが

は机の上でぐでーとダルそうにしているだけだった

どうも、は課題というものが嫌いらしい

家庭科とかの縫い物系の課題なら喜んでやるのに

こういう、一般教科の課題は嫌みたいなんだよね・・・



「んー別に〜?課題出さなくてもテストでいい点数とればいいじゃん」


この発言にはさすがの僕も溜息が出る


「なんでそんなに課題が嫌いなわけ・・・」

「なんでって言われても・・・
 嫌いなものは嫌いなんだよ。しょうがないじゃん」

「しょうがないじゃんって」

「にゃー。嫌いな事を逃げてばかりじゃ人は成長しないんだよ?」





なんか英二がいい事言ってる


今日は隕石でも落ちてくるんじゃ・・・




「マルマル・・・マルマルどうしたの?そんなこと言って。らしくないよ?
 あ、わかった。昨日、課題やりすぎて頭おかしくなっちゃったんだ」



ってさり気にひどいことを言うよね



「まったくもー・・・ていうか今年の社会の先生
 誰か知ってて課題やらないって言ってるんじゃないだろうね」

「あっ・・・!駿磨先生」

「そうだよ。アノ、駿磨だよ」

、一人だけのせいで連帯責任〜
 なんて言われた日にはたまらないにゃ」



社会の先生が誰だか思い出したところでは精一杯悩み出した

・・・ったく、本当には・・・・・・

自分のことはとことんどうでもいいくせに

他人のことになると、これなんだから・・・・・・



「うーわかったよ・・・やるよ。課題。
 確か提出は授業の終わりだったよね。社会って何時間目だっけ?」

「二時間目。一時間目の体育の後だね」

「うっそぉ!!?それを早く言ってよ!
 体育はーうん、休んで・・・課題やろう!」



ワタワタと忙しなく課題を取り出したり教科書取り出したりしている

今回の課題は先生が駿磨だからが動いたけど

これが数学とか理科だったらと思うと・・・

はぁ、この先が思いやられる



手塚、今更になって君の苦労が少し分かった気がするよ





+++あとがき+++

はい。主人公、なんだか課題が嫌いな模様です。

嫌いなあまり、放置しちゃうタイプみたいです。

魔利は嫌いだけどやらなきゃいけないので

さっさと終わらせちゃうタイプです。<聞いてないって…

社会の先生の名前は しゅんま って読みます。