身体測定






「シュンシュン!今年こそはどっちが背が高いか白黒させようではないか!!」





毎年行われるこの行事とこのセリフ

でも、毎年この勝負には僕が勝っている



「うんでもね、もう一年のときから白黒ついてるし

 何より、身長測らなくても僕のほうが高いって見れば分るじゃないか」

「いやいやいや!まだ、勝負は決まっていませんよ奥さん ボクには秘密兵器があるからね!」


そう言って、は自分の頭を指差した

・・・・・・奥さんって誰のこと!?


「もしかして、それも身長に加算されるわけ!?」

「もちろんだとも、マルマル!ボクと帽子は一心同体だからね」


う〜ん・・・そしたら僕はに負けちゃうなぁ・・・・・・・・




って!そうじゃなくて!!

何、今日の被り物(帽子)!?

どっかの某海賊漫画に出てくるひげを三つ編みにしているコックが被っているような

その


とてつもなく長いコック帽は!!!?



ゆうに1mは越してるよ!!



・・・それはフェアじゃないよ」

「なんだと!?こうでもしないとシュンシュンに勝てなさそうだから被ってきたのに!!!」




なんだ、勝敗目に見えていたんだ・・・






「にゃ〜、そんなの被ってよくここまでこれたね〜」


確かに英二の言うことは一理ある

あんなに長い帽子だったら、家をでるときとか教室入るときとかに帽子引っかかって大変なはずだよね





ていうかむしろ、廊下さえ歩けないんじゃない!!!??





・・・? おかしい・・・

僕と話していたときはこんなに帽子長くなかったはずなんだけど・・・


「ん?あぁ、そんなこと。この帽子、伸縮自在なのだよ」


あっひゃっひゃっひゃっひゃ

と、得意げに笑う


「にゃんか、悟空の如意棒みたいだね〜。ねぇ、俺にもそれ被らして〜」



あっ英二がさりげなくに帽子を取らせようとしている

はこのかた三年間、一度も帽子を取ったことがない

三年間も帽子を取ったことがないとなると

これは何かあると皆、思うわけで

の帽子の中身(?)が気になってしょうがないらしい (例えでいうなら英二の絆創膏みたいなさ・・・)

もちろん僕も帽子の中身が気になる一人



「いいよ〜」



と言ってあのとてつもなく長いコック帽を取る

英二の目がテニスをしているときよりも真剣になっている・・・

緊張の一瞬・・・


ドキドキドキドキドキドキ・・・・・・・



「なっはっはっはっは!帽子が伸びたり縮んだりするわけないだろ

 さっき、さり気なくこの(標準コック帽)帽子の上にこれ(長いコック帽)を被せたのさっ!!」



英二の目が点になってる・・・・・

期待して損した・・・


「うお〜いシュンシュン、マルマル!早く身体測定に行こ〜よ〜」


英二にあのコック帽を被せたが教室を出て叫んでいた






そして僕と英二はの方に駆け寄り、一緒に体育館へと行った

もちろん長いコック帽は邪魔だからというので英二が置いてきた

長いコック帽を持ってきていない英二を見て、は怒っていた

時間がないから取りに行っている暇がないからだ


これじゃあシュンシュンに勝てないじゃないか〜


って 頬を膨らませて言っていた



僕に勝つのはまだ早いよ、・・・








身体測定の時に座高の誤診があっての座高が95センチとか言われて大騒ぎしたけど、無事に終わった

今年の身長勝負も、もちろん2センチ差で僕の勝利

教室に戻って英二ととで他愛のない話をしていた


が座高を測ってるときいきなり叫んだのは驚いたにゃ〜」

「いや、ボクの方が驚いたよ」

「そうだよね、いくらなんでも座高が95cmなんて有り得ないよね」


が心底ホッとした顔で言うもんだから、少し意地悪してみたくなった



「クス。そういえば、今朝 被ってた長いコック帽

 アレ被って行ったら、身長は伸びてたかもしれないけど

 座高の方ももっと伸びてたかもしれないね」















「あああああああああああああああああああああああ!!!」





数秒の沈黙の後にが大声を上げた

さっきの数秒の間に耳栓をしといたから僕の耳は異常はない

だけど英二の方はもろに当たったらしく耳を抑えている




「伝説・・・・・ギネス・・・・・・・・・・・・・・・・・

おしいことしたかもしれない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




大声の後にがポツリとそんなことを呟いた

・・・うん。の思考回路はまったくもって読めないのは相変わらずのようだね







+++あとがき+++

書き直ししました。

最初から最後まで不二様視点でおおくりしました。

そしてそして、この話はちょっち実話入ってま〜す

魔利の場合は座高、10cm違いでしたけどね・・・

いや〜懐かしいなぁ〜〜