微笑む貴方が好きだから。
英二は変わった。
昔は可愛かった。
うちに泊まりに来る時は必ず大五郎を抱いていた。
今は青学のテニス部レギュラー。
女の子にこまらない生活。
私は一人。
寂しかった。
○
●
○
「英二くんってかっこいいよね〜」
「え〜、かわいいよ〜」
お昼の時間、教室に響く女子生徒の声。
私のこころが痛む。
「、3本」
「は?」
「眉間の皺の数」
はパンをほうばりながら、私の額を指差す。
なんだかもう。
ドウデモイイ。
○
●
○
「!今かえりかにゃ〜」
後ろから声がする。
私の背中は、心臓とおなじくらいどくんとはねる。
「…え、英二」
「一緒にかえろうにゃ!」
「部活…は?」
「もう、終わった!」
逃げ場がない。
可愛い顔は昔とかわらない英二。
でも、少し低くなった声に私の心臓は忙しなく反応する。
「ひっさしぶり〜。と帰んの」
「そう、だね」
もう。
私は何をしたいのか…。
ただ、なにもできず。
どうすることもできず。
「…」
「なに?」
「俺のこと、キライになった?」
英二は呟く。
少し、泣きそうな顔で。
私の顔はみられたくない。
今はまっかだから。
やっぱり私はどうする事もできなくて。
真っ赤な顔を抑えて走り出す。
高鳴る心臓にどきどきして。
○
●
○
中学にあがるまえまでは。
私の部屋の窓は英二とを繋ぐ手段。
家に帰ってから、ずっと窓を気にしてる自分。
もしかしたら、ここを叩いてくれるかも。
という、淡い期待が込み上げる。
自分に後悔していた。
英二の言葉を否定せず。
何も言わずに逃げてしまったことを。
怖かったから。
もし、あそこで口をひらけば「好きだ」と言ってしまいそうだったから。
コンコン
再び私の心臓はびくんと高鳴る。
今度は意を決して窓を開けた。
「…」
窓の向こうには英二が微笑む。
私はまた体中の体温を一気にあげて。
「…さっきはゴメンネ…。英二」
とだけ呟く。
英二は少し驚いた顔をすると、うれしそうな顔をした。
「…おれ、が好きだよ」
「………ゴメン、私今日ちょっと疲れてて幻聴が聞こえたから、また明日ね」
「幻聴じゃにゃい!」
「あぁ、なんだかなぁ、もう」
今まで緊張してきた、体中の神経が一気にほぐれる。
私だけじゃなかったのか、こんなに切羽つまってたのは。
「何をしてるの?」
力がぬけると、その場でへにゃへにゃと座ってしまった私にそう英二はいう。
それはこっちの台詞だ。
「英二こそ、何やってんのよ…」
「何って、寝るんだにゃ♪」
英二はもそもそ布団の中に入る。
私の布団なのに…。
まぁ、いいや。
今私、しあわせだから。
何をしてたっていい。
英二が女の子にもてようと。
レギュラーであろうと。
私と英二がしあわせなら。
それでいい。
◆
神月さんからのキリリクです〜。
こんな汚いものを差し上げていいのでしょうか(よくない)。
英二は好きですけど…。
知り合いに「えいじ」君がいるので、書いてて緊張しました…。
こんな駄文ですけど、もしよろしければどうぞ…。
返品不可ですので。
煮るなり焼くなり…。
みかんもどき
20:58 03/10/05
うわーーーーーー
素敵ドリーム有難うデス!
こんな素晴らし過ぎる物貰っちゃって良いんですか!?
感激です!!
美依祢はこんなに素晴らしいドリーム、書けないですよ…
美依祢と魔利はギャグ専門ですからね!
精進させていただきます…
by 神月 美依祢
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