Twins .ボール当て










「・・・何だい、その球出しは」

「ち、ちぃーーーす!!!」



5月に変わって竜崎先生が久しぶりにコートに顔を出した



「よし!!全員整列だ!!」



手塚が声を張り上げた



「今回の校内戦で決定したレギュラー8名は、都大会まで団体戦を戦い抜く」



僕たちの前に手塚と大石、竜崎先生が立っている



「どの学校も年々レベルが上がってきてるからね
 決して油断するんじゃないよ―――――――以上!」



竜崎先生が言い終えると共に手塚が言う



「それと !お前を準レギュラーにする!
 あとで大石からレギュラージャージの注文書を受け取れ」



周りはざわめいたけど否定するものは誰1人いなかった



「よし、練習を続行する!2・3年はCコートへ1年は球拾い。
 レギュラーはA・Bコートで・・・・・・」

「ちょっとお待ち・・・」



手塚が指示をするのを竜崎先生は遮った

なんだろう?



「お前たちにはこの男にとっておきの、練習メニューを頼んでおいた」



あの逆光は・・・

まさか――――



「この男・・・?」



くすっ

まだ気づいてないんだ

鈍いなぁ君は・・・



「あっ・・・
乾!!?

「やあ」



乾は左手にダンボールをもっていた



「全国大会までの今後の長い試合を乗りきるには、まず足腰の強化から
 さあ、みんなこれ足につけて。もちろん)の分もあるからね」



乾はダンボールをドサッと置いた



「パワーアングル!!250gの鉛の板を2枚さし込んである
 両足に1kgの負荷がかかるよ」

「ふーん。そんなたいした重さじゃないっスね」



桃の後ろで越前君がピョンピョン飛んでる



「赤・青・黄のカラーコーンと、そして同じように
 赤・青・黄に溝を塗り分けた、3種類のボールを沢山用意した」



色分けされたコーンとボールをつかって練習が行われた

まず最初に英二と越前がコートに入って練習を行った



「にゃるほどね」



英二が同じ色のボールとコーンを当て始めた



「黄!!!」



パァァンという音と共に円を描いてボールがコーンに当たった

隣の大石が言った



「動体視力に関して英二の右に出る奴は・・・」

「いるよ。ホラ、隣のコートの彼!」



僕は越前君を見た



「青」  「青」  「赤」



どんどん打ち返していく2人



「2人ともやりおるな」



竜崎先生がサーブを越前君に打ちながら言う



「でもそろそろ・・・1kgを実感する頃・・・」



…………

ふーんそういうことね



「体力が落ちると判断力も鈍る」



面白い事考えるね



「なんだ、こりゃ 急に足が重く・・・なる程、こりゃキツイかも・・・」



うん、きつそうだね



「あ…赤!」

「…菊丸それ青じゃない?」



嘘、だね…



「え?あれ、ウソ……――――――――わ!!」



やっぱりv



「あーっ乾ひでー!!やっぱ赤でいいんじゃん!!」



と、同時に越前君も外した





次は、君と桃

桃はいいから (なにがいいんだよ… by神月) 君見よ



「あうえ―――っと、黄!!」



最初の『あうえ―――っと』はいらないと思う



「あうえ―――っと、青!!」



……なんだろうね彼



、それ 
 だよ」



君?流石に緑には騙されないよ、いくら君でも・・・



「緑のコーンなんてないよ!!!」



ほら、流石にね…





「見つけたぁぁ――――――――」





えっ?



スパァン


ガゴッ




ボールの向かった先は越前君の頭だった

確かに、緑に近い色だね、越前君の髪の毛って…

青緑かな?

くすくす、越前君怒ってる



「あ〜〜もーダメ」



えっ!?もう?

6球ぐらいしか打ってないよ?



「これ、重―い」



そういえば彼、体力なかったね





君に代わって君がコートに入った

君は1つも外すことなく終えた

練習が一通り終わって乾のアドバイスがはじまった



「思ったよりは動けたね、さすが
 菊丸はインパクト時にグリップがずれる傾向がある
 前腕筋を鍛えればもっとショットが安定するよ
 大石・海堂は前後、不二は左右へのダッシュが甘い…
 大腿四頭筋と下腿三頭筋を強化する必要がある」

「「「どこだよ、それは」」」



本当、どこだろ?



「桃城はショットを70%位の力で抑えて打った方が確実性が増す」

「へーい」



「手塚には柔軟が必要だ――――表情も堅いしね」

「ププッ」



怒ってるよ、手塚…



弟は勿論、体力!走り込みだな」

「え〜〜〜」



体力ないからね、しょうがないよ



兄は特にないな・・・そして越前―――毎日2本ずついこう」



牛乳?



「――――いくら牛乳飲んだって10日間でデカくなるわけ…」

「「「「飲めよ!!」」」」



よくそろったね



「乾が言うんだ、間違いないだろう」

「おやおや、1本とられたね」



まあ、乾で実証済だもんね



「じゃあ、そろそろ本題に戻って…鉛の枚数を1枚追加…」

「待てよ、乾。5枚でいい」



僕たちは声を揃えて言った

君は嫌な顔をしてるけど



「お前と同じ枚数だろ?」

「!」



乾はジャージの下に僕たちと同じパワーアングルをつけている



「ね、乾先輩 どーせ5枚までやるんでしょ?」

「6枚でもいーけどね」



どこまでも強気だね越前君



「いや、レギュラーは10枚まで」



それを聞いたみんなは乾にボールを当て始めた…

僕と君は傍観してたけど、君は人1倍怒ってた

くすっ、いい報いだね 乾










POST SCRIPT

な〜が〜〜〜いぃぃぃ〜〜〜

本当長い・・・

前回、すっごく短かったのに・・・

でも、今回のがリョマにボールを当てるの

10話辺りから書きたかったんです!!!いや、何と無くね

今回、魔利っちに漫画を借り、書きました

いいね〜いつも、こんなんだっけな〜とか思いながら書いてるから・・・

不不不、本当に買おっかな?コミックス・・・

神月美依祢