Night of Halloween
N N N N N




兄、もう朝だよー。ご飯もできたよ〜」

「ん〜・・・」

俺はに思いっきり揺さぶられ、まだ眠たい目をこすりながら起きてリビングに行って椅子に座った

今日の朝ご飯は・・・


カボチャの煮物

カボチャサラダ

カボチャジュース

カボチャプリン


・・・・・・全部カボチャじゃん

朝から重いものばっかだな

「見て見て兄」

と言ってがテーブルの上に何かを ドン と置いた



チーン



「あ、焼けたみたい」

はパタパタと台所へ行った

その間に俺はテーブルの上に置いてある物・・・カボチャを見つめる

ハロウィンで使うときみたいにくりぬいてあるカボチャだ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そういえば今日はハロウィンだっけ (まだ寝ぼけ中)

あぁ、だからカボチャづくしなのか・・・

台所からいいにおいが漂ってきた

が電子レンジから焼きあがったものをとってテーブルの方に持ってきた


パンプキンパイだった

・・・・・・ご飯よりパンプキンパイの方がいいな・・・

そうだ

「Trik or Treat ?」

俺がそう言うとは面食らったような顔をした

まさか、俺にいわれるとは思ってもいなかったんだろう

「うわーん。兄にさきこされたー!」

そっちか



とりあえず俺はからパイを貰った

兄ちゃんと主食、食べないとダメだよ〜」

「・・・おかずで栄養とってるから栄養面では問題ないだろ」

こんな感じで朝食が過ぎていった



は家を出るギリギリまでカボチャクッキーを包んでいた

そして、バスケットを取り出してきて、俺に渡してはこう言った

「今日はがんばろうね!」

意味深な言葉を言ったは俺と同じようなバスケットを手にとって家を出た

う〜ん、こうして歩いてると赤ずきんちゃんになったような感じがしなくもない・・・

ただ違うのはバスケットの中身が空なだけ

の方には何か入っているようだけど



******



放課後になって部活の時間になって、たったの二時間やったら部活が終わった

いつもは三時間以上はやるのに・・・

俺は片付けをすまして部室へ行った

はまたなんかやらかしたらしくグラウンドを走っている最中だ

俺は部室のドアを開けた







ガチャ

バタン









見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない見てない

俺は何かを見たようだけど見てない!

そうさ、たとえ手塚部長が菊丸先輩や不二先輩に包帯でグルグル巻きにされているところを

見たとしても、俺は見ていない

兄、何してんの?」

俺が部室の前に突っ立っていたらが来ていた

そして、は不思議そうな顔をして部室へと入っていった

・・・・・・・・・・・・

何の反応もない、ということはもう入っても平気・・・かな



ガチャ



兄、見て見て!こんなところにミイラ男が!!!」

がウハウハと嬉しそうにしている

目の前にはミイラ男がげっそりしている

「・・・手塚・・部長・・・・・・ですよね?」

俺はとりあえず手塚部長かどうか確認をした

「うん。そうだよv」

と、不二先輩が哀れな手塚部長の代わりに答えてくれた

「ええええええええええええ!!!?国先輩だったの------!?」

やっぱし気づいてなかったのか

「どどどどどどうしよう俺、国先輩と握手しちゃったーーーー!!!!!」

そこはどうしようのレベルなのか?

そういえばよく見ると、不二先輩や菊丸先輩とかもユニークな格好をしている

不二先輩は死神みたいな格好で、菊丸先輩は猫の格好をしていた

兄、早く着替えようよ」

「え?」

「あれ?君、知らなかったの?今年からハロウィンの日には

 6時から8時まで仮装して、部活や委員会以外の先輩や後輩との友好関係を

 お菓子をあげたり貰ったりしながら高めようっていう、お祭プロジェクトができたことを」

「ほ〜んと、今年からいろんな行事が増えて楽しいにゃ〜生徒会副会長さまさまだね」

だから、先輩達そんな格好してたんだ

そういえば、俺の担任の先生がそんなことを言ってたっけ

「ほら、兄の衣装はこれね」

と言って、俺が着る衣装であろう物を渡す

ちょうどそのとき試着室からフランケンシュタイン姿の桃城先輩と

狼男の格好をした乾先輩が出てきた

どうして部室に試着室があるのかは聞かないように。俺だってわからないんだからさ・・・

「ちょうど二つ空いたから二人とも入っちゃいなよ」

と、不二先輩に促されたので俺とは試着室へと入っていった



******



シャッ



俺は着替え終わったので試着室から出た

「うわードラキュラの格好かー」

菊丸先輩の言うとおり俺の格好はドラキュラの格好。なかなか、手がこんでいる衣装だった



シャッ



隣の試着室からが出てきた

「うっわーすっげー。それ、ハニー・ペッター?」

「そうですよ、お菊先輩。似合います?」

「うん。かわいいよ。

あっ・・・その単語はにとってはタブーなのに・・・

案の定、は菊丸先輩にみぞおちをくらわしていた <止めようよ君・・・

の格好は今話題になっている児童書の魔法使いの格好だ

「わぁリョーマはカボチャかぁ!」

と、が越前君を見つけて言ってきたので俺もそちらの方に向いてみる

越前君の格好はの言っていたようにカボチャだった。

強いていうなればカボチャ王子。そんな感じの格好だった

海堂先輩は白い布を被っただけのお化けの格好で

大石先輩は
ぬらりひょん

こうしてみて見ると、ハロウィンなんだなって思ってくる

約一名、間違った仮装してるけど・・・

「それじゃあ、校舎の方へ行こうか」

乾先輩の合図で皆、校舎へと向かった





******





校舎に入ったら皆、四方へと散らばっていった

なぜか知らないけど俺はと一緒に行動をともにしている

数分校舎内をブラブラしていると、が何かを見つけたらしい

「あっ!兄あれあれ、ブッチョじゃない?」
                             
手塚部長
の指差した方向に目線を合わせると、そこにはミイラ男がいた
      
手塚部長
俺とはミイラ男の方へ行って

「「Trik or Treat ?」」

と、言った。・・・とハモッテしまった・・・・・・
    
 手塚部長
すると、ミイラ男は俺とにお菓子を差し出してこう言った

「すまないが、包帯を取ってくれないか?あそこに引っかかって取れないんだが・・・」

哀れな部長のために俺が包帯をとってあげた

がそれを元通りに直してあげていた

「助かった。お礼にこれをあげよう」

手塚部長は俺達に洋館をくれた。



                      
大石先輩
次には間違った仮装をしているぬらりひょんを見つけた
              
 大石先輩
なぜか知らないけど、ぬらりひょんが階段の前でうずくまっていた

「「Trik or Treat ?」」

とりあえずお決まりの文句を言っておいた

「い、今はこれしか持っていないんだ」

と言って飴を差し出した大石先輩。袋には納豆飴と書かれている

・・・はまだ気づいてないようだ

「そこの胃薬を取ってくれないかな?」

が胃薬の近くに立っていたので、が胃薬を大石先輩に渡した

「ありがとう。お礼に・・・といっても胃薬しかないけど・・・・・・・・・・いるかい?」

「いいえ、いりません」

、例えいらない物でも人の親切は貰っとくものなんだよ」

「・・・・・・。そ、そうだ、今さっきカボチャとフランケンにお菓子を強奪されちゃってね

 もし、カボチャとフランケンに会ってお菓子を取り戻したら半分あげるよ」

全部じゃないんだ・・・

「なんでそういうことを早く言わないんですか!卵先輩!!

 兄、早くリョーマとピーチキャッスル先輩を追いかけなきゃ!!!」

というわけで、次のターゲットは越前君と桃城先輩になったようだ



                            
 乾先輩
越前君と桃城先輩を探している途中で背の高い狼男を発見した

「「Trik or Treat ?」」

「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうっス!」

「やあ、兄弟か。・・・ところでどういういたずらをするつもりなんだい?」

「!ん〜と、ん〜と」

どうやら悪戯の内容を考えていなかったようだ

「お菓子くれなきゃハリセンくらわします」

俺がそういうと乾先輩は困ったような顔をしてお菓子の詰め合わせをくれた

「そうだ、乾先輩。リョーマとピーチ先輩見かけませんでしたか?」

「それならさっきここを通って、あっちの方へ行ったぞ」

「ありがとうございます!!兄、行こ」

乾先輩に教えてくれたお礼にお菓子を渡して走り出した

こんなに人がいるのに走ったりなんかして大丈夫なのかね・・・



三階を捜索中に声が聞こえた

「あーー!!こらーオチビー!桃ー!俺のお菓子返せーーーー!!!」

菊丸先輩の声だ

「返せと言われて返す奴なんていないっスよ」

桃城先輩の声が近い。と、いうことはこっちに近づいているらしい

「おっしゃーど〜んと来ーい」

も殺る気満々で近くの掃除箱に入っていた箒を持っている

俺は・・・・・・・もちろんハリセンを装備



ダダダダダダダダダダダダダダ・・・・・・



よし、今だ!



ドカッ!!!!!   スパシィィィィィィィィン!!!!!



「フッ・・・またつまらぬものを斬ってしまった」



パシン



「!痛い!痛いよ兄!!」

お前が変なことを言うからだろう

「・・・ほら、このお菓子・・・」

と言っての注意をお菓子の方に向けると、菊丸先輩がやってきた

!ありがとう。お菓子泥棒倒してくれてー」

「いえ、菊丸先輩もお菓子取られたら困りますので」

「・・・・・・?」

「「Trik or Treat ?」」

「そういうことかぁ・・・はい、お菓子」

と言って、チョコパイやらなんやらくれた

俺とは越前君と桃城先輩のいる方に向きを変え

「「Trik or Treat ?」」

と言った。菊丸先輩もすかさず「トリック オア トリート?」とへたくそな英語で言った

すると二人は観念したのか、お菓子を俺達に差し出した

そして、二人してニヤッって笑うと

「Trik or Treat ?」 「トリック オア トリート?」

と言ってきた

「桃先輩、発音悪すぎ。菊丸先輩といい勝負」

「なんだと越前!」 「なにをー桃と一緒にすんなーい」

「まぁまぁ、ほらコレあげるから。あとこれも。お菊先輩もいりますか」

菊丸先輩はもちろんいるー、と返事をした

はかごの中からクッキーを取り出し三人に配っていく。今朝包んでいたカボチャクッキーだ

パンプキンパイも渡していた

、コレ・・・」

「ん?パンプキンパイ。リョーマ見てわかんないの?」

「いや、そうじゃなくて。こんな高級そうなお菓子貰っちゃっていいのかってことだよ」

「あ、もしかして日ごろ、お世話になってますっていうお礼のつもりなのかにゃ?」

「違いますよ」

「違うって何が違うんだよ

「これはワイロですから気にしないで下さい」

「「「ワイロかよ!!!!?」」」

「あはははは。ワイロ〜♪」



あれから越前君達とわかれて適当にプラプラしてたら、

兄〜こんなの見つけたー」

変わった落し物を見つけた。その落し物とは死神がつかいそうなでっかいカマだった

「このカマってもしかして・・・不二先輩の・・・?」

「Trik or Treat ? お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞv」

が肩を思いっきりびくつかせた。俺との背後に立っていたのは不二先輩だったからだ

はお菓子の変わりにさきほど見つけたカマを渡した。その後でお菓子もちゃんとあげていた

「あーこれ僕のだよ。良かった見つかって。なくなったらどうしようかと思った」

これ、お礼にあげる、と言ってパイをくれた

「僕の姉さん・・・由美子姉さんのお手製のラズベリーパイだよ」

「お姉さんもいるんですか!?」

「うん。そうだよ」

「あ・・・じゃあコレ、不二先輩のお姉さんにも渡してください」

、裕太先輩のは?」

「そうだった。ゆーたん先輩もいたんだった!」

忘れるなよ・・・



もうすぐ8時だ。このハロウィンパーティ(?)も、もうすぐ終わる

この2時間で結構な量のお菓子をゲットできた

テニス部以外の人達とも話合えたし・・・このイベントはなかなか良かったんじゃないかな

「ふしゅー」

「あ、かおるん先輩!」

「あ、本当だ」

最後の犠牲者は海堂先輩となった

「「Trik or Treat ?」」









******



はあ、なんだか部活やってる時より疲れた・・・

兄ーご飯できたよー」

「んー」

テーブルについて、今日の晩御飯のおかずを見る

カボチャの天ぷら(他にも天ぷらはあるがこちらがメインなのだ)

栗カボチャ

カボチャのベーコン巻き

カボチャの味噌汁

そして今朝のパンプキンパイ


・・・またカボチャづくしか・・・・・・・・・・・・

もう当分カボチャはいいや・・・








+++後書き+++

やっっっっっと書き終わりました。

長かったですね。ご退屈様でした。

一万五千HITのキリリクとして書きました。

悠月葵さん、こんなドリームでよろしかったでしょうか?

つまらん夢ですが悠月葵さまに捧げたいと思います。




N N N N N