Twins.番外編  静かな一日










「越前君お早う」

「お早う。



「・・・・・・・・・」


「?どうしたの、









今朝、起きてみたら

の様子がおかしかった

なんだか、いように静かだ

いつもなら俺が起きてくると真っ先に「お早う!」とでかい声で挨拶してくるのに

今朝はその挨拶がなかった

そのかわりに、スケッチブックにマジックでお早うと書かれたのを俺に見せただけだった


「・・・・・・・・・」


俺はそういって手招きをした

は不思議そうな顔をしてこっちにやってきた


「まさかとは思うけど、声でないの?」


すると、はにへら、と笑ってスケッチブックにこう書いた



うん。昨日歌いすぎてノドつぶれたみたい



やっぱり・・・昨日のカラオケか・・・・・・

昨日、地区予選が終わって打ち上げパーティをカラオケでやった

そのとき、は歌いまくっていた

これでもか、というくらい歌っていた

というか、先輩達のリクエストとかで歌ってたようなもんだけど・・・



そんなこんなで今日はが喋れない











































からのことを聞いたとはいえ・・・

静か過ぎる

先生はが静かなのがよっぽど嬉しいのか嬉し涙を流しながら授業をしていた



カツカツカツ、カツカツ・・・



「では!四大宗教をあげてみろ。え〜と・・・今日は6月の5日だから〜6列目の5番目!答えてみろ!」


6列目の5番?それっての席じゃん



ガタン



が席を立つのが見えた

そしたら先生が


・・・お前か・・・・・・よし、答えてみろ」


すると、は困ったような顔をして黒板の方に歩き出した

チョークを持って何やら書き出した



カツカツ・・・カツカツカツカツ・・・カツ



は満足そうな顔をして先生の方を見上げている


「・・・席に戻っていいぞ」


その一言では自分の席へと戻って行った

そして、また静寂があたりを包む

静寂を破るのは先生の声だけだった



キーンコーンカーンコーン・・・



「これにて授業終わり」

「キリーツ。礼」





「静か過ぎて、授業がやりにくかった・・・・・・・・・」






他の授業も静かに終わっていった

何だか異様に授業が長く感じた

そして、どの先生も「静か過ぎてやりにくい」と言って教室を後にする

先生だけじゃない

クラスの皆もつまんなそうだった




まぁ、そんなこんなで部活の時間



見ぃっけ〜〜〜〜」


を見つけてガバッっとに抱きつく菊丸先輩



「・・・・・・・・」

「??どしたの?」


なんの反応も返してこないに菊丸先輩が戸惑う


「オチビーどうしたの?」

「昨日、カラオケ行きましたよね。それで喉潰れたらしいっスよ」

「あーそっか〜昨日人一倍歌ってたもんね・・・・・・ってアレ?は?」

「知らないっス」

「珍しいね。が早く来ないなんて。SHRが遅れてるのかにゃ?」


いや、のクラスはもうSHRは終わっていた、けど

の顔を見るなり、どこかへ行っちゃったんだよね

そんなことを思ってたらが何か訴えていた


「・・・・・・・・・・・」


何かを訴えてたんだけど声が出せないから、俺と菊丸先輩は気が付かなかった























「・・・・・・・・・・・・」


はうあ〜。声でない〜〜〜

兄、購買部でノド飴買ってきてくれてるって言おうとしたんだけど・・・

スケッチブック学校に持ってくればよかったかなぁ

そうすれば、兄の手をわずらわせずにすんだんだけど


それにしても朝、ノド飴買ってきてくれるって約束した筈なのに

俺の顔見るなり思い出したような素振りを見せて買いに行くんだもんなー(泣)

小声で「あっ」って言ってたし・・・



ノド飴なんてコンビニで買えばいいじゃん、って思う人もいるだろうから

補足説明として・・・


俺達の家の近くにコンビニがあるんだけど

そこのコンビニ7時30分になんないと開かないんだ

朝練があるから家は6時45分頃に出なきゃいけないからコンビニに立ち寄れないわけ

ちなみに朝練は7時15分から




君。声でないの?」

「!!!!」


びっくりしたぁ・・・びっくりしたよぉ・・・・・・(泣)

いきなり現れないでください不二先輩

「今しがた来たばっかりだけど?」

「・・・・・・・・」

そうなんですか・・・

っていうか、心の中読まれた!?

そんなまさか!!??!





「あっ君」

へっ!?

兄?どこどこ?

あっいたいた!


俺は兄に向けて手を振った

「・・・・・・・・」

兄がこっちに来た

、どこ行ってたの?」

「ちょっと、ノド飴買いに購買へ」

の?」

「そうですよ」

と言いながら兄が俺にノド飴を差し出してくれた

「・・・・・・・・・・」

ありがとう、の意味を込めて笑顔を向ける

「・・・どういたいしまして」

おっ!通じた!!

「何言ってるのかわかんの!?」

「まぁなんとなく」

「さすが双子!」

さっすが兄!

、煩い」

も、もしかして・・・兄も・・・?

不二先輩みたいに俺の・・・心の中を・・・?



「「そんなわけないじゃん」」



ギャ――――――――――――――――!!!!!


やっぱ、そうなんじゃん―――――――!!







俺は恐怖から逃れるべく袋を開けて飴を取り出し、口に入れた

蜂蜜いりの飴だから食べやすくて美味しい

ふぁー美味しい・・・

ノドもすーすーして幾分よくなった感じ




まだノドの調子が完全に直ってないから

未だかつてない静かな部活動となった




























次の日・・・・・・・





「おっはよーリョーマ!!!」


「おはよ。声、直ったんだ」


朝、校門のところで兄弟にあった

どうやらが復活したらしい


「えへへ。まあね」

「ちょっと、昨日みたいな静かな一日もいいような気がするけどね」

「あぁ・・・確かに」

「何を〜〜〜!!本当は寂しかったくせに!

「「いや、全然」」

「むしろ、静かな方がよかったかも」

「だね」

「え〜〜〜〜〜〜〜?」





また、煩い日常にまい戻る・・・

でも、昨日のような一日は異常であって

今日みたいな日は普通

やっぱ普通が一番いいと思う








+++あとがき+++

ひっさしぶりに夢書いたーーーーーーー!!!

めっさんこ久しぶりや!!

静かな日を書きかくて夢書いたんです・・・

ていうか、今回視点がころころ変わって読みづらかったと思います

スイマセンね・・・

あいやー

最近ちょいと魔利も美依祢もスランプ気味なんですよね・・・

が、がんばなきゃ・・・!!!