テルラヂ  肝試し実況ラヂオ -前編-




冥界公衆電話 の巻



朱辿 : 皆、時間通りに集まったね?
じゃ、組み分けを発表するよ
星組、ボク、辿、恭。月組、葵、ヴァルム
花組、輪、幸、ルシル。空組、ヘル、楓
うちの学校の七不思議をボクなりに検証してみたところ
5番目と7番目は信憑性にかけるから除外することにしたよ
だから、残りの八ヶ所を回ってもらうことにする
一番最初は言いだしっぺのボクがいる星組から行くよ



ばたばたばたばた


幸 : ・・・・・・間に合った!?

朱辿 : 遅いよ。もう、ほとんど来てるよ?

恭 : 海猿見てたら思い出した・・・ごめん

幸 : あーもうすっかりぽんと記憶から彼方に抜けてた!

朱辿 : ・・・はぁ

幸 : ごめんよぅ

朱辿 : ん。じゃあ、遅刻組の双子も揃ったことだし、星組、出陣ー!

辿 : おー

恭 : はい

幸 : 幸くんはどうしたらイイデスカね?

朱辿 : ここで、他の皆とまってなよ

幸 : はーい!良い子にしてマース

朱辿 : このラヂオで実況中継してるから

幸 : 頑張って驚いてきてね!恭兄☆

恭 : ・・・・・うん

朱辿 : じゃ、行ってくるよ

恭 : 行ってきます

幸 : いってらしゃーーい



ガラガラガラガラ・・・ピシャン


辿 : で、俺達はどこの七不思議を行くんだ?

朱辿 : ボク達は3番目の冥界公衆電話だよ

恭 : 1Fだっけ?

辿 : あぁ。一階の階段脇にある、あの公衆電話か
この間、使ってた1年がいたな

恭 : どんな噂が広がってるんです?

朱辿 : 電話が置いてある壁によく使う電話番号表が貼り付けてあるんだけど
その中に、番号はあるのに、どこに繋がるかかいてないのがあるんだ

辿 : 普通は番号の横に病院の名前とかタクシー会社の名前とか書いてあるもんな…

恭 : へぇ・・・不思議だね

朱辿 : それに加えて今、電話、壊れてるでしょ?
だから、その電話番号にかけると冥界に繋がるって噂が立ったんだ
それを、今日、確認しに来たわけです!っと、もう着いたね

辿 : 部室からここまでそんな距離ないしな

恭 : これが・・・

朱辿 : なんか驚いてるようだけど、今までの学校生活で気付かなかったの?

恭 : 実物を見たのは初めてなんですよ

辿 : 実物?

恭 : 公衆電話なんて最近使いませんもん。横は通ってもちゃんと見ないし
っていうか、公衆電話って1回も使ったことがないというか・・・

辿 : そうだよな。今は携帯の時代だし

恭 : そうなんですよね・・・
で、これをどうやって調べるんですか?

朱辿 : まずは、その名無しの番号表をチェック
恭、懐中電灯で照らして

恭 : はい

朱辿 : んー・・・
あ

辿 : あったな。名無しの番号

朱辿 : なんで、ここだけ無くなってんだろうね?

恭 : ・・・かけてみますか?

朱辿 : うん。かけてみようか

辿 : 誰がかけんだ?

恭 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・

朱辿 : ・・・・・・いいよ、ボクがやるよ。どうせ、言いだしっぺだしね

辿 : おー。じゃあ、俺はここで見守ってる

恭 : お願いします

朱辿 : 恭は今、携帯持ってる?

恭 : 持ってますよ

朱辿 : じゃ、検証の証拠として、ムービーで撮ってて

恭 : わかりました
準備できました、いいですよ

朱辿 : そいじゃ、かけるよー
010-・・・・・・っと



プルルルル・・・プルルルルルル・・・


辿 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

朱辿 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恭 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

朱辿 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出ないね

恭 : 呼び出しはしてますよね?

朱辿 : うん。ずっと

辿 : 廃業社にでもかけてるんじゃないのか?

恭 : これ、どうします?検証として

朱辿 : ・・・何もアクションないから怪奇とは無縁でいいんじゃないかな?
結局繋がらなかったし

恭 : そうですね

朱辿 : 結論
3番目の七不思議は、廃業社の電場番号をのっけたままであった。以上!
ムービー止めていいよ

恭 : じゃあ、戻りますか?

朱辿 : 戻ろうか

恭 : それにしても、何でこんな噂がたったんでしょうね

朱辿 : さぁ?
でもさ、ほら。よく電話って冥界に繋がるっていう話、多いじゃん

恭 : そうなんですか・・・

朱辿 : もしかしたら、本当に冥界と繋がってたりして、ね!

辿 : なぁ・・・

朱辿 : ?

恭 : はい?

辿 : なんかさ、電話かけてる時、変な空気にならなかったか?

恭 : ・・・・・・・・・・・・・

朱辿 : はは!何それ?変な空気ってシラケた空気のこと?

辿 : ・・・お前、マジで言ってんのか!?恭は気付かなかったのかよ!

朱辿 : 恐怖心から来る、錯覚じゃないの?
恭からも何か言ってあげなよ

恭 : 早くここから去ったほうが良いよ

辿 : そりゃ、どういう意味だ?

朱辿 : ・・・・・・・・

恭 : 何も聞かないほうが良いと思うけど

朱辿 : 何?もしかして、二人とも霊感強かったりするの?

恭 : まぁ・・・

辿 : いや、俺は今まで霊とかは見たことないが…第六感は結構鋭いほうだ
ていうか、霊感のほうは俺よりも朱辿の方があるだろ!
なのになんで気付かなかったんだよ

朱辿 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッチ

辿 : ・・・?

恭 : ?

朱辿 : 今日はちょっと調子悪いみたい、かも
恭の言うことも気になるし、早く部室に戻ろうか

辿 : あ、あぁ

恭 : ええ



ガラガラガラ


朱辿 : ただいま

幸 : おかえりーvvvvvどうだった?

朱辿 : なんてことない、ただの公衆電話だったよ

幸 : なんだー

朱辿 : そんなもんだよ、噂なんて

葵 : た、辿さーーーーーーん!!!

辿 : うわぁっ!いきなり飛びつくな!

葵 : へんな、へんなこと起きなかった!?

辿 : あー…ちょっと、な

葵 : ちょっとって何ーーーー!!!?!?
次、僕の番なんだから、そんなこと言わないでよ〜〜〜!

辿 : 俺にどーしろと…

恭 : 何もなかったですよ

葵 : ほんっっっっっとーに?

恭 : はい

朱辿 : それに、君達月組に行ってもらうところは
七不思議中、一番安全なのにしといたから


幸 : 次のメンバーは?

葵 : 次は僕とヴァルムだよ

幸 : どこいくの?

朱辿 : 七不思議、一番目の噂、足のお化けだよ

幸 : あれかー・・・頑張って怯えてこい!

葵 : なんだー足のお化けかー。僕もそれがいいなぁーって思ってたんだ
ふふふ…怯えるのはさっちーのほうだぜよ

幸 : なんで!?

葵 : だって、残りはほとんど怖そうな場所ばっかりだもんよ(勝ち誇った笑み)

幸 : 大丈夫だよ!絶対大丈夫だよ!!

恭 : 自分に言い聞かせてるな、あれは

葵 : この世に絶対という言葉はないのだ!うわはははは!!!

辿 : 大丈夫だろ。幸の方はメンバーにルシルがいるんだから

幸 : 大丈夫ったら大丈夫なんだい!!!ルシルーンも一緒だしね〜

葵 : そうだったーメンバーが一番ネックだったんだー

朱辿 : ヴァルムと一緒が気に食わないの?

葵 : だって、あの子無口なんだもん!
話で怖さを紛らわすこともできないじゃん!

幸 : ふはははは!!怯えるのはそっちのようだな!

辿 : 何これ、不幸自慢か?

恭 : 阿呆はほっておきましょう

葵 : 大丈夫!今日のために、ボクの帽子は・・・
ほら!工事用ヘルメット!ヘッドライト付き〜〜

幸 : ・・・・・・・・・・それ、買ったの?

葵 : 落ちてたのを拾ったんだよ

幸 : ・・・・・・・うん。ガンバッテキテネ

朱辿 : はいはい。それじゃ、皆一回席についてねー

葵 : うぃ〜〜〜〜

幸 : はぁーい

朱辿 : さて、これで一つ目の検証は終わって、次の検証に行ってもらうわけだけど
その前に、ここでボクがその検証場所にまつわる話を一つ、しようと思う




足のお化け の巻



朱辿 : 足のお化けって言ったら、この学校に通う人なら誰でも知ってる怪談だよね
そんな1番目の七不思議の噂はこう
渡り廊下を歩いていた生徒の後ろから足音がしたんだって
ペタペタペタペタ…って音がするから振り向いてみたら
そこには人はいなくって気づいたら
誰かに足をかけられて倒れてしまったんだ
いきなりのことだから何が起こったかわからなくてね
ちょっとしてから、自分は誰かに倒されたんだ、と現状を把握していった
尻もちついたままあたりを見渡しても誰も居なくて、生徒は立ち上がったんだ
でも、また誰かに足をかけられて床に倒れこんでしまう
それを何度も何度も繰り返すうちに足には無数の痣ができてしまった
生徒はもう立ち上がる気力がつきてしまって
這って渡り廊下から出て行こうとしたんだ
その途中、誰かに足をつかまれた
そして、ズリズリとまた渡り廊下の方に戻されようとしてしまう
生徒は必至にもがいた
けど、相手の力の方が上で、どんどん引きずり戻されてしまう
だけど、急にその動きが止まって、声が聞こえたらしいんだ「足、いらない」って
生徒は無我夢中で「いります」と何度も答えたそうだよ
そしたら、引きずられなくなって、足元を見てみたら
生徒の足首にはくっきりと掴まれた手形が残っていたそうなんだ
以上が、足のお化けにまつわるエピソードだよ

葵 : うそ・・・足のお化けって、そんな怖い話だったっけ・・・

朱辿 : はいはい。それじゃ月組出発ね
渡り廊下に着いたらムービーとって往復してきてね

葵 : いやーーーー!!!なんでそんなランク高いの!!?

ヴァルム : ・・・それじゃあ、行ってくる

朱辿 : うん。行ってらっしゃいv



ガラガラガラガラ・・・ピシャン


葵 : うううう…怖いよー
ていうかさ、渡り廊下って言っても、どこの渡り廊下なんだか

ヴァルム : 東西にあるもんね・・・

葵 : うん。2階は東西にあるし
3階、4階は西だけにあるとはいえ、全部で4ヵ所もあるよー…u

ヴァルム : ・・・上から行く?

葵 : そうだね、上から回っていこうか
でも、僕が聞いてた噂っていうか
足のお化けの発生はトラブルズだって聞いたことあるんだけどな


ヴァルム : ・・・ルシルとヘルの悪戯からだったんだよね・・・・・・

葵 : 渡り廊下って座れる場所があるから
そこに腰かけてた生徒が渡り廊下を歩いている
生徒を転ばしてそういう噂がたったんだとばかり

ヴァルム : ・・・実際、あの二人がそういうことしでかしてから
イコールにされちゃったんだと思うけど・・・

葵 : えーじゃあ、朱辿が話してたことが本当の噂で
僕達が知ってるのは後付けってこと?

ヴァルム : ・・・でしょ?

葵 : こ、肯定しないでよ・・・怖さが倍増するじゃんか〜〜!!!

ヴァルム : ついたよ・・・

葵 : 早いなぁ・・・で、どっちが渡る?って、もう携帯スタンバってんの!!?!?

ヴァルム : ・・・頑張れ

葵 : 抑揚のない声で言われても頑張れませんよ!!!

ヴァルム : 次はヴァルがやるから

葵 : う、うぅぅぅ〜〜〜そういことなら・・・頑張っちゃうぞ〜〜〜・・・

ヴァルム : ・・・撮ります

葵 : じゃ、全速力で行くよ!
とぉりゃぁぁぁ〜〜〜〜〜〜
ぅぉ
ぉぉおおおおおお!!!

ヴァルム : ・・・異常なし

葵 : 早く終わらせて帰ろうヨ、ヴァル

ヴァルム : ・・・うん。次、三階

葵 : 一階下りればすぐだもんね、っと!じゃあ次はヴァルの番だよ

ヴァルム : ・・・うん

葵 : じゃ、撮ります!

ヴァルム : ・・・行きます



てってってってって

てってってってって


ヴァルム : ・・・異常なし

葵 : だね
次、二階〜〜〜

ヴァルム : 今度もヴァルがやる・・・

葵 : え!?じゃあ、東の渡り廊下もやってよ〜

ヴァルム : ・・・年下にたかる気?

葵 : ・・・なんか、表現が微妙に違う気が・・・
てか、朱辿に似てきたね

ヴァルム : ・・・行くよ

葵 : あぁ、待って。準備OK!撮ります



てってってってって

てってってってって


葵 : ・・・異常なし、と
次で最後かー
やっぱ、これってトラブルズの悪戯からの噂が正しいんじゃないの?

ヴァルム : ・・・それは、最後のところに行かないと、わからないよ

葵 : そうなんだけど・・・
うぅ・・・夜の学校って怖いよーーー

ヴァルム : あ・・・

葵 : 何!?

ヴァルム : ・・・・・・・・・・・・・なんでもない

葵 : ?????

ヴァルム : ・・・ほら、最後の渡り廊下に着いたよ

葵 : あ、相変わらず準備早いねu
それじゃあ、最後なんで気合いれて行きますよ!
とぉりゃあああーあ、あぁ?



ズデン!!


葵 : いっつー!!ちょっと、ヴァルー意地悪しないでよー

ヴァルム : ・・・ずっとここに居たけど?
・・・葵が勝手にこけたんじゃん

葵 : お、おかしいなぁ・・・自分の足に絡まったかな。あは、あはははは

ヴァルム : ・・・あ

葵 : !!

ヴァルム : また、この音・・・



ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ・・・


葵 : またって、ことはさっきも聞こえてたの!?この音!

ヴァルム : ・・・葵、早くコッチに戻ってきた方がいいかも

葵 : う、うん
わっ!!



ズデン!!


葵 : また、ひっかけられた・・・

ヴァルム : ・・・・・・

葵 : うあー!!!朱辿のあの話が脳裏を横切る〜〜〜
こうなったら、這っていくしか・・・!



ズリッ・・・


葵 : っ・・・!!!!う、ウソでしょ!!?


ズリズリズリズリズリズリズリ


葵 : ぎゃぁあああーーーー!!!ひ、引きずられてる〜〜〜〜!!!
ヴァルー!ヴァル、助けて〜〜〜〜イヤ〜〜〜連れてかれる〜〜〜!!!

ヴァルム : ・・・葵!
・・・ちょっと待って、ムービーのセッティングしてから

葵 : セッティングはいいから早く〜〜〜〜!!!

??? : 足、ほしい

葵 : !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
だ、ダメダメダメダメ!!!
いります、いります!必要です!あげれません〜〜〜!!

ヴァルム : ・・・葵。大丈夫?

葵 : 大丈夫じゃないよ!見りゃわかるでしょ!!!早く助けてよ〜〜

ヴァルム : ・・・あなたも手伝ってください

葵 : 誰に言ってんの・・・?



グイ!


葵 : うぁっ!!え?え??体が前に引きずられてく!?

??? : ほしい、ほしい、ほしい・・・ほしい・・・・・・ほしい・・・・・・・・・・・・・・

葵 : た、助かった・・・
て、いうか、さっきの一体・・・?

ヴァルム : ・・・足のお化けはアノ下半身がない女性から守ってくれてたみたい・・・・・・

葵 : えぇ!?じゃあ、足のお化けは二種類いたってこと!?!?
ていうか、足のお化けっていいお化けだったんだね。ありがとうアッシー!

ヴァルム : ・・・それはそうと、早くここから立ち去らない?

葵 : そうだね。いつまでもこんなとこにいられないしね
戻ろっか



ガラガラガラガラ・・・


朱辿 : お帰りーどうだった?
息、切れてるね…走ってきたの?

葵 : どうもこうも、メチャクチャ怖かったよ!!!
もう僕、ここにずっと引き籠ってる〜〜〜

朱辿 : 言っとくけど、あと一回は回ることになるんだからね?

葵 : いやだぁ〜〜〜もう、あんな思いするのは懲り懲りだよぅぉぅぉ〜〜〜

幸 : え?なに?なんか、あったの???

ヴァルム : ・・・これ、見てもらえればわかると思う

朱辿 : ちゃんと撮ってきたんだ

幸 : 俺も見るー

朱辿 : ・・・・データ飛んでるね

ヴァルム : ・・・え?

幸 : なんだーつまんないのー

朱辿 : この1番目の七不思議の検証はどうみる?

ヴァルム : ・・・うん。本物だった

幸 : はい!詳しく聞きたいであります!

ヴァルム : ・・・ヴァルは見てただけだったから・・・直接体験した葵に聞いてみれば?

朱辿 : 聞ける状態じゃないねぇ・・・

幸 : すっごいカタカタしてる・・・

朱辿 : さて、じゃあ一応検証は終わったことだし、次は花組ね
どこの七不思議に行きたい?ボクのお勧めは6番目の包丁の音なんだけど

幸 : なんで?

朱辿 : だって、幸、食物調理科だろ?勝手がわかってていいじゃん

幸 : おー。なるへそー

ルシル : 古いよ、さっちー

幸 : じゃあ、それでいいや

ルシル : さっちーがいいならそれでいいよ

朱辿 : うし。じゃあ6番目の噂にまつわる話をしてから行ってもらうからね
あ、いちいち言うのめんどくさいから、皆に言うけど
検証場所に着いたらムービーか写真撮ってきてね

幸 : 了解!




包丁の音 の巻



朱辿 : こほん。それでは話を一つ
当時、凄い熱血の教師が食物調理科にいたんだ
受け持っていたクラスの生徒の中に
どうしようもないくらいに不器用な生徒がいたらしくてね
包丁裁きを取れば、料理センスは他の生徒よりも頭一個分出ていたんだって
だから、その教師はあるコンクールにその生徒を出したんだ
でも、間違って包丁細工がメインのコンクールに出してしまったんだ
それからというもの、教師は狂ったように生徒に包丁さばきを教えていった
なかなか思ったように上達しなかったみたいで
ついには生徒に手を挙げるようになってしまったんだ
殴られた生徒は打ちどころが悪くて即死
その生徒は死んでからもずっと包丁を手放さなかったらしく
死んだ後も調理実習室で包丁の練習を続けているらしい



ガラガラガラガラ・・・ピシャン


ルシル : 調理実習室って二階だっけ?

幸 : うん

輪 : どした?いつもの元気がねぇぞ?

幸 : そんなことないよ!俺はいつだって元気だもんね!

ルシル : さっきの朱辿の話が応えてるみたいだねー

輪 : あんなん、どうせ作り話だろ。気にせずちゃっちゃと行こうぜ

幸 : そうだよね!放課後残って練習してる人なんて結構いっぱいいるし
きっとそこから6番目の噂が立ったんだ!うん。きっと、そうだ!

ルシル : それはそうと、実習室にはどうやって入るの?

輪 : そうだよ。鍵かかってんじゃねぇのか?

幸 : それは大丈夫みたい

ルシル : なんで?

幸 : 開いてるから

輪 : ・・・朱辿が開けといたのか?

幸 : そうかも

ルシル : そんじゃ、中はいろっかー



ガラガラガラ


輪 : へー食調の実習室ってこんな風になってたんだ

ルシル : ボクも初めて見た

幸 : ここは、講義室なんだー
で、コッチが調理室

ルシル : おお〜〜〜

輪 : 俺達が家庭科で使う調理実習室とは比べものにならねぇな。ここ

ルシル : 見たことない調理器具が一杯・・・
こんなところで普段、料理してるんだね

幸 : うん!でも、料理はいいんだけど、その後のレポートがめんどくさいんだよねー

ルシル : いっつも提出期限ギリギリでやってるもんね

幸 : ふふーん!でも最近、手抜きレポートを覚えたんだ!

輪 : そんなの出して評価悪くならないのかよ

幸 : 大丈夫!手抜きで評定Aもらってるから!

輪 : うわー真面目にやってるやつかわいそー



からん


輪 : お?

ルシル : どうしたの?

輪 : 俺の足元に包丁が・・・

幸 : 誰かが片し忘れちゃったのかな?
戻してくる

ルシル : あ!
ちょっと待って、さっちー
それに触らないで!

幸 : え?



シ・・・・・・・・ン


輪 : ?どうした、腹でも減ったか?

ルシル : なんか・・・ちょっと、ヤバイかも

輪 : はぁ!?
ヤバイって何が?

ルシル : 危ない!輪!

輪 : ぅわっ!
何、すんだよ、幸!
こりゃあ、一体、どういうことだ!?

ルシル : ・・・どうやら、取り憑かれてるみたいだね

輪 : なんだって!?

ルシル : たぶん、あの包丁に朱辿が話してた生徒の魂が乗り移ってるんだと思う
それを、さっちーが手にしたから、さっちーの体を乗っ取っちゃったんだ!

輪 : チクショ!これじゃ、手出しできねぇじゃねぇか!
おいルシル!お前、なんとかしろよ!神父だろ!

ルシル : なんとかって言われても〜〜〜
・・・ねぇ!どうしてこんなことするの!?
理由を聞かせてくれたっていいじゃん!

幸 : ・・・・うるさい。お前らは黙って切られてろ

ルシル : ボク達は君の包丁の練習台じゃないよ!?

幸 : ・・・・・・お、れは。肉を切るのが好きなだけ。誰にも止める権利はない

ルシル : こいつ・・・!!!こいつ、全然違うよ!
朱辿の話に出てた生徒でも教師でもない・・・!
ただの変態だ!!!!!!

輪 : 変質者だろ!それ!

ルシル : どれも一緒だよ!
聞く耳持ってもらえないとなると、ボクにはどうしようも・・・
って、ひぃ!!うわぁーー!
こっち来たぁあああーーー輪、なんとかしてぇええ

輪 : ・・・!コイツ!おとなしくしやがれ!
抑えてるうちに、早くなんとかしろ!

ルシル : なんとかって何!?

輪 : 法力とか、札とか聖水とか、なんかないのかよ!!

ルシル : あぅぅ…今日のボクには悪霊を退ける力が・・・
あっ!そうだ。ここは調理室だ。なら、アレがあるかも

輪 : 早くしろー!

ルシル : くらえーー!清めの塩ーーーー!!!

幸 : !!!!!!!!!!!!!

輪 : お!やったか!?

ルシル : さっちー大丈夫?

幸 : ぅん・・・?あれ?俺・・・

ルシル : よかったー元に戻ったみたいだね

幸 : え?一体、何が起こったの???

輪 : お前、その包丁に

幸 : 包丁?

ルシル : え・・・

輪 : な・・・

幸 : どこにも、そんなのないけど?

輪 : マジかよ・・・

幸 : え?え?何?俺だけ仲間はずれなの???



トントントントントントントントントントントントントントン・・・・・・・


ルシル : っ!!

幸 : !!!

輪 : ・・・・・・・・・・

幸 : ほ、ほほほほ包丁が!!!
エア切りしてるぅ〜〜〜〜〜〜!!!!!

輪 : 皆、急いで戻るぞ!!



ガラガラガラガラ・・・


朱辿 : お帰り。どうだった?

幸 : 包丁がね!宙に浮いて!トントントントンって!

朱辿 : ・・・うん。わかった。要するに本物だったってことだね

輪 : ん。まぁそういうことだ
あーしんどかった

朱辿 : 何かあったの?

ルシル : ちょっと危なかった・・・

朱辿 : ムービーか写真は撮ってきた?

幸 : ・・・誰か撮ってたっけ?

ルシル : ・・・そんな余裕、誰もなかったね

朱辿 : ・・・・・・まぁ、いっか。幸がさっき証言してくれたし
じゃあ次は空組。どこに行きたい?

楓 : あ、それなら・・・2番目の自動販売機で

ヘル : オレもそれで構わないぞ




自動販売機 の巻



朱辿 : 行先が決まったとこで、ここで2番目にまつわる話を一つ
自動販売機も足のお化けに次ぐくらい、有名な話だよね
一階の図書室前にある自動販売機あるよね?
あの中で一つだけ、よくお金を飲み込んじゃうのがあるの知ってるかな?
あぁ、被害にあった人、この中にも何人かいるみたいだね
でも、飲み込むのはお金だけじゃないらしいんだ
実際に被害にあった生徒が何人かいてね
その生徒達は口々にこう言うんだ
自動販売機に呑まれそうになったって
これを空組に検証しに行ってもらうよ



ガラガラガラガラ・・・ピシャン


楓 : 自動販売機の場所って、冥界公衆電話とかなり近いですよね

ヘル : 言われてみれば、そうだな

楓 : だったら、ついでに自動販売機の方も検証してくればよかったのに・・・

ヘル : 何か事情でもあったんじゃねぇの?

楓 : ?何の事情ですか?

ヘル : ほれ、着いたぞ。お前はどれが七不思議の自動販売機かわかるか?

楓 : え?あぁ、はい。わかります。ぼく、経験済みなので・・・
確か、この自動販売機だったはず
・・・でも、どう検証しましょうか

ヘル : とりあえず、ジュースでも買ってくか

楓 : そうですね。じゃあ、ヘルから先に。ぼくはムービー撮ってます

ヘル : お前もちゃんと買っとけよ

楓 : はい

ヘル : 烏龍茶にすっかな


ピッ・・・

ゴロン



ヘル : ほれ、次は楓の番

楓 : はい。携帯、お願いします
・・・え、とじゃあ、ぼくはカフェオレを


ピッ・・・


楓 : ・・・えっ!?ウソ!!まさか呑まれた!!?!?

ヘル : ブハハハ!まさかお前、気に入られてるんじゃね?

楓 : そんな冗談やめてください!
っひ!!!!

ヘル : どうしたー?

楓 : な、なんか、首筋を誰かに舐められたかのような・・・

ヘル : 誰かって、お前の後ろには自動販売機しかいねぇだろ

楓 : ヘル・・・まさか、君の仕業じゃないよね!?

ヘル : なんで、そう思うんだ?

楓 : だって、すっごく楽しそうな顔してますよ・・・

ヘル : そうか?

楓 : そうですよ!もう!驚かすの、やめてくださいよ!


ジリリリン・・・ジリリリン・・・ジリリリン・・・ジリリリン


楓 : !わっ!今度は何!?

ヘル : 電話の音だな

楓 : ・・・あの公衆電話が鳴ってますけど

ヘル : 出てみるか?

楓 : だ、誰が!?

ヘル : オレ、ムービー係だぜ?

楓 : ぼくが出ろと・・・?

ヘル : そゆこと

楓 : ・・・・・・・わかった
すぅーーーーーーはぁーーーーーーー・・・
行きます!


ガチャン


楓 : ・・・も、もしもし?

??? : ――――――

楓 : ひぃやああぁぁぁああ!!!!


ガッ、チン・・・


ヘル : 何て言ってたんだ?

楓 : こ、この世のものとは思えない声で

ヘル : 声で?

楓 : なんだ、君かって

ヘル : 知り合いからの電話だったわけか?

楓 : そんなわけないです!知り合いはまだこの世にいますよ!

ヘル : どうでもいいや。自動販売機は白ってことで、早く部室に戻ろうぜ

楓 : 待って!おいてかないでください!
うっ・・・!!!!
いい加減にしてくださいよ!ヘル!

ヘル : あー…そうそう、言っとくがオレは何もやってないからな?

楓 : え・・・じゃあ、さっきのも、今舐めたのも・・・ほ、んも、の・・・?

ヘル : ありゃー自動販売機も黒だったかー

楓 : うああぁああぁぁぁぁぁぁっっっ!!!



バンっ!!!!!


楓 : ゼェ・・・ハァ・・・

朱辿 : お帰りーどうだった?って、聞くまでもないか

ヘル : おぅ。あ、そうだ。冥界公衆電話の方から電話がかかってきたぞ

朱辿 : え?

辿 : ・・・!

恭 : ・・・・・・

ヘル : 楓が出たら、この世の者ではない声が聞こえたらしい

朱辿 : てことは、コッチも黒ってこと・・・か
うん、わかった。御苦労さま
それじゃあ、二順目だけど
まだ決まってないから今からアミダで決めるよー!

幸 : お〜!

朱辿 : 皆、どこがいいか選んでね
ボクは右から1番目

幸 : じゃあ俺ここ!
右から4番目!

恭 : 俺は・・・左から5番目で

ルシル : ボクは朱辿の隣でいいやー

辿 : 左から3番目

葵 : じゃあ僕は辿さんの隣!

ヘル : オレは左から4番目

輪 : んー俺は双子達の間でいいや

ヴァルム : ・・・ヴァルは余ったとこでいいよ

楓 : え・・・?それじゃあ、右から3番目にするよ

朱辿 : ・・・・・・・・・・・・・・・・・よし!決まった!
それでは結果発表〜〜〜

幸 : ドキドキ

朱辿 : 月組、葵と辿

葵 : やったぁ〜〜辿さんと一緒だぁ〜〜〜!

朱辿 : 星組、ボクとヴァルとルシル

ヴァルム : 朱辿と一緒・・・

朱辿 : 花組、輪と楓と幸

幸 : えぇええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
また恭兄と離れ離れ〜〜〜〜!?!?!?!?

恭 : 決まったものはしょうがないでしょ
つべこべ言わない

幸 : あぅ・・・・・・

朱辿 : 空組、ヘルと恭
ちなみにどのグループが先に行くかっていうのは決まってるから

葵 : マジっすか・・・

朱辿 : 一番目は空組
二番目は月組
三番目は花組
四番目は星組
てなわけで、一番目の空組はどこに行きたい?

ヘル : どこがいい?

恭 : 俺はどこでも

葵 : はいはいはいはい!
後者の人に優しい場所を残しておいてください!

恭 : だったら、9番目の血に染まるシャワー室にします?

ヘル : いいんでね?

朱辿 : 場所が決まったところで恒例の話を一つ

後編へ続く